全国の国民宿舎利用率 茨城・鵜の岬 33年連続1位 21年度、62.5%

茨城新聞
2022年7月11日

茨城県日立市十王町伊師の国民宿舎「鵜の岬」の2021年度の宿泊利用率が62・5%となり、全国52カ所の公営国民宿舎で1位となった。国民宿舎協会が1日、発表した。利用率は新型コロナウイルスの影響で減少したものの、33年連続の首位。県内を中心に根強い人気が支えた。

全室の定員に対する充足割合を示す宿泊利用率は、コロナ禍前の19年度まで80%を上回っていた。20年度は63・6%にとどまり、昨年度もわずかに減少した。宿泊者数は4万909人。

鵜の岬は、県内の旅行料金を割り引く「いば旅あんしん割」や、交流サイト(SNS)などでの情報発信が誘客につながったとしている。鈴木省次支配人は「県内にとどまらず県外からも利用してもらった。感染者数の減少に連れ、宿泊の問い合わせは増えている」と話し、利用率回復を期待した。

全国の公営国民宿舎は19年度が69カ所、20年度が58カ所で減少傾向にある。同協会によると、コロナの影響や施設老朽化による閉館、営業形態の変更が背景にあるという。今回、全国2位はいわき荘(青森県)の52・7%、3位は3施設が同率で40・9%だった。