ブレックス 5季ぶり 王座奪還 Bリーグ CS決勝 琉球に連勝 ワイルドカード快進撃

下野新聞
2022年5月30日

バスケットボールBリーグの日本一を決めるチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦は29日、東京体育館で行われ、ワイルドカード出場枠から勝ち進んだ宇都宮ブレックス(東地区4位)が82-75で琉球(西地区1位)に2連勝を飾り、リーグ初年度の2016-17年シーズン以来となる5季ぶり2度目の栄冠をつかんだ。ワイルドカードからの優勝は18-19年シーズンのA東京以来2チーム目。名称を「栃木ブレックス」から「宇都宮ブレックス」に変更して初の優勝となる。

勝利の瞬間を見届けようと会場には6874人が詰め掛け、満員となった。ブレックスは第1クオーター(Q)、立ち上がりから鵤誠司(いかるがせいじ)のシュートなどが決まり連続9得点。その後もブレックスが優位に試合を進めた。

第3Qはもつれる展開となり、終了時点で55-54と1点のリード。第4Qも終盤まで一進一退の攻防を続け、2点リードの残り46秒、エースの比江島慎(ひえじままこと)が3点プレーに成功し突き放した。1ゴールを争う展開となった最終盤でも比江島が得点を重ねて勝ち切った。

ブレックスは昨季のCS決勝で千葉Jに敗れ準優勝。先発陣が大幅に変わった今季は開幕戦でB2から初昇格した群馬に敗れる苦しい船出となった。その後は比江島を中心に粘り強く白星を重ね、レギュラーシーズンが進むにつれ調子を上げていった。

東地区4位で出場したCSは初戦の準々決勝で連覇を狙う千葉Jを撃破。準決勝は天皇杯を連覇していた川崎を下した。決勝を含め6連勝と最後まで勢いを保ち、ワイルドカード枠のCS出場チームとしては史上初となる無敗での優勝という快挙を成し遂げた。CSの最優秀選手(MVP)には両チームトップ24得点を挙げたエースの比江島が選ばれた。

試合後、安斎竜三(あんざいりゅうぞう)監督は「試合はどれだけ頑張れるかの勝負だったが、ファンの皆さんの声援があって勝つことができた。シーズン初めから成長し続け、強いチームになれた」と充実感をにじませた。

栄冠勝ち取り感動

▼福田富一(ふくだとみかず)知事の話 ブレックスの皆さん、優勝おめでとうございます。ワイルドカード枠からの勝ち上がりで、2度目のBリーグ王者の栄冠を勝ち取り、大変うれしく思います。ファンはもちろん、多くの県民の方々に大きな喜びと感動を与えてくれました。選手の皆さんの凱旋(がいせん)を心待ちにしています。

快挙は市民の誇り

▼佐藤栄一(さとうえいいち)宇都宮市長の話 優勝おめでとうございます。ブレックスが5季ぶりにBリーグ王者に返り咲いたことは市民の誇りであり、この上ない喜びです。この勝利は選手とスタッフ、そして黄色一色でチームを後押しした「日本一のファン」が成し遂げた快挙です。これからもホームタウンとしてブレックスを応援していきます。

優勝パレード 来月5日で調整 宇都宮

宇都宮ブレックスのBリーグ5季ぶり2度目の優勝を受け、宇都宮商工会議所青年部が、記念パレードを実施する方向で調整していることが29日、分かった。6月5日を候補として、県庁と宇都宮市役所を結ぶシンボルロードでの開催を見込んでいる。

同会議所青年部は、5年前にブレックスが初優勝を飾った際にも、同じ場所でのパレードを主催した。

また、同日午後には、ブレックスが宇都宮市清原体育館で優勝報告会を開催する。もともと今季のファン感謝デーとして予定していた。