無病息災 狐に願いを 那須 3年ぶり御神火祭
下野新聞
2022年5月30日
那須町湯本の史跡殺生石で29日夜、無病息災と豊作を祈る「御神火祭(ごじんかさい)」が行われた。集まった観光客らは、新型コロナウイルスの影響で3年ぶりとなった祭りに見入った。
満天の星空となった午後7時過ぎ、殺生石に伝わる「九尾の狐(きつね)」にちなんだキツネの面と白装束をまとった町内外の有志100人がたいまつを持ち、那須温泉(ゆぜん)神社から殺生石の会場まで火を運んだ。
平山幸宏(ひらやまゆきひろ)町長が持った大型のたいまつから、竹を組んだ高さ約5メートルのやぐらに火が付けられると火柱が上がった。最後に太鼓や笛などの演奏が披露された。今秋の「いちご一会とちぎ国体・とちぎ大会」でともす炬火(きょか)の採火も行った。
たいまつの列に参加した鹿沼市西鹿沼町、会社員菊川誠也(きくがわせいや)さん(55)は「那須の歴史と文化に触れられてよかった」と話した。