茨城・土浦花火11月5日 3年ぶり 8月末に最終判断 実行委
日本三大花火大会の一つ、土浦全国花火競技大会の実行委員会初会合が26日、茨城県土浦市内で開かれ、今年の大会を11月5日と決めた。有料観覧席の入場者を減らすなど新型コロナウイルスの感染対策を強めて3年ぶりの開催を目指す。ただし昨年も感染増で2年連続の中止に追い込まれており、実行委は「状況を見て8月末ごろに最終判断をしたい」と見据える。
実行委は同日、大会での新型コロナ感染症の対策案を示した。桜川河川敷の有料観覧席は人数を抑え、上限計2万数千人とし、2019年大会の3分の1に減らす。桟敷席1升を従来の6人から4人にする。桟敷席の料金は1升2万2千円と据え置く。いす席も設ける予定。入場者や花火の打ち上げ業者には検温をし、マスクの常時着用や飲食時の黙食も求める。
会場への入退場は密集を避けるため、JR土浦駅から会場までのシャトルバスは1台の乗車人数を減らす。観覧席への入退場は時差式で行う。有料席は主にネット販売とし、購入者情報が分かるようにする。
電車での来場者のため実行委はJRに増便を要望する。自家用車での来場者向けに、実行委は駐車場として公共施設に計約5千台分を確保する。ほかに民間駐車場も利用できる。
大会は18、19年、打ち上げ花火の一部が破裂し、見物客がけがをする事故が発生した。市花火対策室によると、事故防止策として立ち入りを制限する保安区域を規定よりも広く取るほか、2年連続で不発花火が飛び込んだ河川敷周辺は立ち入り禁止とする。
実行委員長の安藤真理子土浦市長は「市民に元気を与え、苦境にある花火業者を応援するため、今年こそは開催して土浦の花火ここにありと全国にアピールしたい」と訴えた。