高峯山麓に見晴らし台 茨城・桜川で落成式 ヤマザクラ一望
ヤマザクラの名所として知られる茨城県桜川市平沢地区に、里山を山裾から眺望する「高峯見晴デッキ」が完成した。山上からヤマザクラを望む平沢高峯展望台と合わせ、市の新たな観光スポットになることが期待されている。
落成式は25日、市議や市職員、地元関係者ら約20人が出席して実施。大塚秀喜市長と小高友徳議長、デッキの土地を無償で貸し出した平沢行政区長の大和田憲一さんの3人がテープカットを行った。
栃木県境に位置する市北部の高峯(標高520メートル)は、ヤマザクラ数千本が自生。住民らの努力によって地域資源として守られ、今では毎年春に多くの観光客が訪れる市内屈指の絶景スポットに育った。
デッキは幅約10メートル、奥行き約4メートル、高さ約60センチ。プラスチック擬木で作られている。右手に高峯を望み、ヤマザクラの咲く里山の眺望を堪能できる。総事業費は1057万円。市は新型コロナウイルス対策の一環として、地方創生臨時交付金を活用し整備した。
大和田さんはテープカットに先立つあいさつで、ヤマザクラの保護に尽力してきた佐藤秀雄さんら地元住民の奉仕活動に感謝し「このような立派なデッキができるとは夢にも思わなかった。地区を代表しお礼を申し上げます」と話した。
高峯のヤマザクラは同日現在、まだ開花しておらず、4月中旬ごろから開花が進むと見られている。