名刀工の技 妖しく魅了 27日まで 「足利学校打の刀剣」展

下野新聞
2022年3月17日

 【足利】江戸時代の名刀工が足利学校などで鍛えた刀剣を展示する企画展「足利学校打の刀剣」が27日まで、昌平町の史跡足利学校遺跡図書館で開かれている。

 市立美術館で開催中の市制100周年記念特別展で安土桃山時代の刀工堀川国広(ほりかわくにひろ)が足利学校で打った国重要文化財「山姥切国広(やまんばぎりくにひろ)」が展示されていることに合わせ、市所蔵品などを紹介している。

 展示されているのは、江戸時代後期の刀工源景国(みなもとのかげくに)の「清雲斎(せいうんさい)源景国」(県指定文化財)や、元禄年間に打たれた脇差し「越前住下坂継正(えちぜんじゅうしもさかつぐまさ)」(同)など5人の刀工による6作品。

 来場した横浜市、会社員扇澤舞(おうぎざわまい)さん(33)は「何百年も前の刀が今に伝わり感慨深い。これから見学する本展へ期待が高まる」と感嘆。同学校学芸員大澤伸啓(おおさわのぶひろ)さん(62)は「展示品は国広へのリスペクトがその後の刀工らに影響した表れ。足利の歴史の奥深さを感じてほしい」と話している。

 午前9時~午後4時半。一般420円、高校生220円。(問)同学校0284・41・2655。