冷めてもおいしい極太麺  焼きそば とっぱの焼きそば(栃木)

下野新聞
2022年2月19日

 栃木市の市街地から大平地区のぶどう団地へ向かう道路脇に「焼きそば」の赤いのぼり旗が立つ。見慣れた焼きそばとは少し変わった黒い「焼きそば」(並500円)は硬めの極太麺で食べ応え満点。トッピングはほくほくのジャガイモとキャベツのみ。麺に絡む辛めのソースが後を引く。注文を受けてから鉄板で炒め上げられる熱々の状態はもちろん、冷めてからもおいしいのが特徴。

 店名の「とっぱ」は、かつて小山市の思川駅前などで店を出していた焼きそばの名人といわれた男性のあだ名。毒舌だけれども憎めない人柄と唯一無二の焼きそばで人気を集めたという。それを受け継いだ45年以上変わらない味が今は栃木市で提供され続けている。

 約1年前から店を切り盛りするのは、3代目となる早乙女(そうとめ)悟(さとる)さん(58)。とっぱさんの店に通っていた早乙女さんは、「伝統の味を途切れさせたくない」と2代目店主の跡を継いだ。「昔からの常連も多い。とっぱさんの頃からの変わらない味を提供したい」と話す。

 辛口や激辛にアレンジ可能。お酒のつまみとしてテークアウトするのも早乙女さんのお勧めだという。

 ▼メモ 栃木市大平町西山田308の1。火曜定休。午前11時~午後5時。(問)0282・51・1919。