パトレイバー〝聖地〟に 茨城・土浦市まちおこし 展覧会やスタンプラリー

茨城新聞
2022年1月14日

茨城県土浦市は、市内が舞台の一つになった人気アニメに絡んだまちおこしをしようと、展覧会開催や周遊スタンプラリーなどの企画を展開する。新たな観光やまちおこしの一環として企画展を位置付ける。新型コロナ感染者が増える中、市は「対策を徹底して盛り上げを図りたい」と見据えている。

アニメは、1988年にシリーズが始まった「機動警察パトレイバー」。アニメや漫画、小説、ゲーム、実写映画と多岐にわたって展開されている。

物語は、20世紀末の日本で人間型作業機械(レイバー)を使った犯罪に対し、警視庁が本庁内に「特殊車両二課」を設置。レイバーを取り締まる「パトロールレイバー(略称パトレイバー)」が活躍する内容だ。

物語中では、主人公のパトレイバーに対し、ライバルとなる最新の技術を投じたレイバー「グリフォン」が登場する。土浦市内の研究所で開発されたという設定で、ファンの間では土浦は「聖地」の一つと見られているという。

人気アニメシリーズ、パトレイバー主役機のイメージ

 

市は、企画展「機動警察パトレイバー展」を14日~2月13日、同市大和町の市民ギャラリーで開く。アニメ資料やイラスト展示、仮想現実(AR)技術を使ったサービスも提供する。

期間中は、市内の観光施設7カ所を巡る無料のスタンプラリーも開く。スマートフォンの専用サイトを通じ、デジタルのスタンプを集めた人に特典を提供する。登場人物のパネルも各地に置き、記念撮影を楽しめるようにする。市役所1階の観光物産センターきららでグッズを販売。声優陣が出演する有料オンライントークも開かれる。

市は企画展に約3千人の入場を想定。1日の入場制限をするなど新型コロナ対策に取り組む。全国でアニメによるまちおこしが盛んとなり、ファンが訪問する「聖地巡礼」が活力を生んでいる地域がある。市は「〝聖地〟として、土浦ならではの企画をして盛り上げられれば」と見込む。