伝統の製法でつるっと こんにゃくそば おこんにゃく茶屋

下野新聞
2022年1月12日

 鹿沼市特産のコンニャクを麺にした「こんにゃくそば」(800円)。つるっとしたのど越しが自慢だ。

 約100グラムに盛られた太めのコンニャク麺を一口食べると、食感の滑らかさに驚く。市内の農家が生産した在来種のコンニャク芋を皮ごとすりおろし、木の灰を煮た上澄みのあくで凝固させる昔ながらの製法。注文を受けてから麺をゆで、氷水で締める。

 こんにゃくマイスターの店主大島由紀(おおしまゆき)さん(56)は「水素イオン指数(pH)が低いとうまく固まらない。ぎりぎりのラインを見つけるのが難しかった」と語る。

 かつお節ベースのたれにつけると、つるつると食べ進められ、心配していた満足感も十分感じられた。「お通じもよくなるという声も聞きます」と大島さん。温かいそばは熱が入るため、より麺の歯応えを感じる。その違いも面白い。

 こんにゃくの素晴らしさを広めたいと、2016年に同市地域おこし協力隊員となり開店。コンニャクづくしのプレートランチのほか、ショコラやスムージーなどのスイーツもあり、コンニャクの可能性を再認識した。在来種の生産者は減少傾向だが、大島さんは「多くの方々に消費してもらい、生産量拡大につながれば」と願っている。

 ■メモ 鹿沼市銀座1の1870の1、屋台のまち中央公園内。午前10時~午後4時(ランチは午前11時~午後2時)。月、土曜定休。(問)0289・60・6070。