着物姿で弦楽四重奏 ビオラ奏者・渡辺さんら公演 茨城・桜川の石蔵、11月13日

茨城新聞
2021年10月28日

コロナ禍で沈んだ空気の中にある市民を音楽の生演奏で楽しませようと、茨城県桜川市出身のビオラ奏者、渡辺雅之さん(35)らによる弦楽四重奏の「着物でコンサート」が11月13日、同市真壁町真壁の染織工芸サロン「蔵布都(くらふと)」で開かれる。西洋の弦楽器奏者が和装で登場するのが、演出上の大きな特徴となっている。

蔵布都は大正時代に建てられた石蔵で、酒蔵「村井醸造」が所有し、国の登録有形文化財となっている。地元の呉服店「江戸初」の柳田隆さんが2002年から同所を借り受け、着物や織物文化などの発信を行ってきた。今回、江戸初が貸衣装を提供する。

出演するのは渡辺さんのほか、バイオリン奏者の武井喜哉さん、西澤世理有さん、チェロ奏者の田口裕さんの4人。出演者は公演前後の抗原検査などを徹底する。渡辺さんは「コロナ禍で市民が音楽文化に触れる機会を失っている。子どもたちから高齢者まで、幅広い年代の人たちに地元出身者の生演奏を届けたい」と意欲を示した。

演目は、モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」▽ブラームス「ハンガリー舞曲」▽ドボルザーク「スラヴ舞曲」▽ピアソラ「リベルタンゴ」▽武満徹「小さな空」-など。

同日の公演はコロナ予防を考慮し午前11時からと、午後1時半からの2回に分ける。各回入れ替え制で定員25人、入場料千円。予約が必要。問い合わせは渡辺さん(電)090(5572)0329。

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