国産酒 おいしさ知って 小池酒店(清住町通り)小池和典(こいけかずのり)さん(54)

下野新聞
2021年9月5日

 祖父母が1935年、現在の場所で開業しました。私は大学卒業後、ビール会社の営業職として5年ほど働き、95年に家業を継ぐため実家へ戻りました。

 最初は酒関連の本を読みあさり、酒店を巡って品ぞろえを見学。夜は居酒屋でアルバイトをして、どんな酒が飲まれているのか研究しました。

 日本酒を中心に焼酎やウイスキー、ワインなども販売しています。共通するのは、国産であること。自分たちの住む国にこんなおいしい酒があるんだということを知ってほしいと考えています。

 利き酒会では蔵元さんとのコミュニケーションを大切にしています。真摯(しんし)に酒造りと向き合う人と仕事をしたい。お客さまに薦めるときにも、造る人の人となりや背景を説明した方が、商品の良さが伝わると思っています。

 清住町通りで育ちました。昔は10軒以上の酒屋がありましたが、ほとんどが閉店してしまいました。高齢化で商店がなくなっていくのはさみしい。私も自分の店をしっかり守っていきたいです。

 ただ、新型コロナウイルスの影響は非常に深刻です。注文が激減し、国の支援金ではとても埋め合わせることができません。安心して飲み歩ける状況になるよう、感染の収束を願っています。

 【メモ】宇都宮市星が丘2の8の13。(問)028・622・1530▽営業時間 午前9時~午後7時▽定休日 日曜・祝日▽一押し商品 日本酒の黒龍(福井県)、麓井(山形県)、明鏡止水(長野県)▽宇都宮を一言で言うと 帰ってきたくなる街

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