農福連携で甘味処 那須塩原「和と輪」16日オープン 栽培から調理、販売まで 障害者に多様な就労機会

下野新聞
2021年5月7日

 【那須塩原】市内で障害者の就労支援事業所を運営する「テトテ」(野澤謙一(のざわけんいち)社長)は16日、三区町で農福連携の飲食店「甘味処(どころ)『和と輪』」をオープンする。障害のある人たちが食材の栽培から調理、販売までを行う6次産業化施設で、多様な就労機会の創出を狙う。4月下旬に内覧会が開かれ、地元関係者に施設がお披露目された。

 同店は、障害者が働きながら技能を身に付ける「就労継続支援A型事業所」。農産物直売所「そすいの郷直売センター」の旧直売所を改築した。

 7人の障害者と雇用契約を結び、地元農家と共に小豆を育て、あんこ作りから商品の提供までを行う。同社の大高久尚(おおたかひさなお)副社長(39)は「幅広い作業があった方がその人に合ったものが見つかる。高齢化が進む農業の新しい担い手としても期待される」と話す。

 焼きたての餅を、あんこ、めんたいこマヨネーズ、お雑煮といった多彩な味付けで楽しめる「和と輪セット」(1280円)など約10種類のメニューで営業する。営業時間は平日が午前11時~午後4時、土日祝日は午前10時~午後4時。水曜定休。

 内覧会には渡辺美知太郎(わたなべみちたろう)市長ら約10人が出席し、料理を味わった。障害者たちは従業員として接客し、渡辺市長たちをもてなした。

 同社は開店に向け、昨年4月に市の認定農業者となり、地元農家の技術指導を受けながら小豆や野菜の栽培を行ってきた。野沢社長は「甘味処が交流の拠点となり、地域に和みの輪が広がればうれしい」と話した。(問)和と輪080・8748・7754。

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