リキュールを商品化 上三川のカクタ花農場 スイートピーの花香る オンラインで本格販売

下野新聞
2021年4月20日

 スイートピーなど花き栽培のカクタ花農場(上三川町下神主(こうぬし)、角田盛一(かくたせいいち)社長)は、花の香りを生かしたクラフトリキュール「スイートピーの香るリキュール」を商品化し、オンラインなどで本格販売を始めた。

 同社は、スイートピーの花が食用花「エディブルフラワー」であることから、10年ほど前から食品に活用できないかと、ジェラートやクラフトビールを試作してきた。ただ香りの相性や製造過程で熱にさらされることなどから、想定する製品が生み出せなかった。

 3年前からは醸造用アルコールに漬けるリキュールを西堀酒造(小山市)と研究開発している。その結果、昨年2月、アルコール度数30度で500ミリリットル(4400円)と同15度で200ミリリットル(1650円)の2種類を「スイートピーの香るリキュール」として商品化にこぎ着けた。

 スイートピーの花言葉「門出」にちなみ、ブライダル関係を販売先に想定したが、コロナ禍の直撃を受け、販路開拓を閉ざされた。

 昨秋から、道の駅しもつけで商品を扱ってもらっていたが、今年に入り、国の小規模事業者持続化補助金を活用して自社オンラインショップを開設し、本格販売に乗り出した。スイートピーの切り花とのセット販売も試みた。食に関する他社商品との詰め合わせ販売も計画する。

 角田社長は「リキュールは何とかブライダル関係で使ってもらえるよう販路を開拓したい。またケーキやサラダなどでスイートピーの花を食材に使った商品化も提案し、利用の幅を広げたい」と話している。

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