コロナ禍払拭願う 常陸太田・天白羽神社 改修完了し報告祭

茨城新聞
2021年3月14日

茨城県常陸太田市谷河原町の天白羽(あめのしらは)神社の改修工事が完了し、同神社で報告祭が行われた。老朽化が進む中、2011年の東日本大震災によって本殿や拝殿などが甚大な被害を受けた。改修工事が終わり、氏子や町会関係者らはコロナ禍の払拭(ふっしょく)をはじめ、地域の家内安全や繁栄を願った。

同神社は1834年に建設。氏子総代や町民らが維持管理し、昭和の時代には拝殿の屋根の大修理を行うなど修繕を繰り返してきたという。大震災では本殿・拝殿が傾き、壁板にずれが生じたり、剥がれてしまっていた。傾いた拝殿などはスギの丸太を数本使って支えるようにしてきた。

今回の大改修では、2015年に氏子や同町会役員らで修復積立金運営委員会を設立。その後、建設委員会を立ち上げた。

本殿は棟の上から落下していた千木(ちぎ)・鰹木(かつおぎ)を銅板などで修理し、柱と壁板を修復し、囲い塀の基礎をコンクリートにして塀を取り替えた。拝殿は柱の修理、壁板の修復などを行った。神殿の改修の際には、神体を仮殿に移す遷座祭も執り行われた。

改修工事完了報告祭には氏子や町会関係者ら約30人が出席。玉串を供え、「地域の人たちが平らかに、穏やかな気持ちで過ごせるように」との願いを込め、黒澤貴子宮司による朝日舞が奉納された。

黒澤宮司は「次の世代に続くために地域の皆さんの気持ちが込められた改修が行われた」と話し、改修工事委員会の篠原勝幸委員長は「多くの人の協力で、コロナ禍でも大改修が無事に終えられた。長く地域を見守ってもらえれば」と話した。

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