水郡線、27日全線開通 新鉄橋渡り喜び 大子、住民対象に見学会

茨城新聞
2021年3月11日

2019年の東日本台風(台風19号)で流失した大子町のJR水郡線第6久慈川橋梁(きょうりょう)(袋田-常陸大子駅間)の復旧工事がほぼ終わり、地元住民を対象にした見学会が10日開かれた。12日夜から試運転が開始され、27日に1年半ぶりに全線で運転再開される。

見学会は、復旧を待ちわびた地域住民と地元の袋田小の全児童合わせて約90人をJR東日本水戸支社が招待する形で実施された。同支社の担当者から、強度やかさ上げした橋の構造などの説明を受け、実際に鉄橋の上を歩いて渡る体験も行った。

完成を間近にし、住民らに公開されたJR水郡線の第6久慈川橋梁=大子町南田気

同小5年の綿引真央さんは「とてもきれいな橋ができて良かった」と喜び、6年の藤田健人君は「水郡線で大子に来るお客さんが増えるといいな」と期待した。また、1歳の息子と渡り初めの貴重な体験をした吉成すずさん(28)は「当時は現実とは思えないほどショックだったが、早く復旧して安心した」と話した。

同町の袋田駅北側にある久慈川に架かる同鉄橋(全長約140メートル)は同台風の影響で川の水位が約7メートル上昇し、橋桁まで濁流が到達。6本のうち4本の橋脚が流失して、橋桁が崩落する甚大な被害を受けた。

そのため、新鉄橋は橋桁を最大約1.3メートルかさ上げし、強度と安全性を高めるため、柱を三角形に組む「トラス橋」にした。

水郡線は袋田-常陸大子駅間の不通が長く続いたが、今年夏ごろまでと見込まれていた復旧工事が順調に進み、計画を前倒して運転再開となった。同支社の鈴木弘幸水郡線営業所長は「地域の協力もあり、工期を早めることができた。地域の活性化と観光誘客につなげていきたい」と話した。

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