長久保赤水の日本地図印刷、マスクケース作製 高萩市
茨城新聞
2021年1月21日
高萩市は、同市出身で江戸時代の地理学者、長久保赤水(1717~1801年)が完成させた日本地図を印刷した「マスクケース」を作製した。赤水の関係資料が昨年、国の重要文化財に指定されたことを記念したグッズとして、今後のイベントなどでの配布を想定している。
作製したマスクケースはプラスチック製で、折り畳んだ際の大きさは横20・5センチ、縦11・5センチ。抗菌加工を施し、飲食時に外したマスクを清潔に保管できる。
表に「長久保赤水関係資料重要文化財指定記念」との文言を記し、赤水が1791年に完成させた日本地図「改正日本輿地(よち)路程全図」(赤水図)の2版をプリントした。内側には赤水の紹介や自画像、他の版の地図を掲載した。
ケースは非売品。直近では成人式で新成人に配布することを考えていたが、同市の成人式は中止となった。今後もイベント中止などが相次ぎ、いつどのように活用するかは現時点で未定だが、市生涯学習課の担当者は「手にした人に赤水の功績を少しでも知ってもらえれば」と話している。
長久保赤水は江戸中期の地理学者、漢学者。さまざまな地理情報を編集して庶民に広く利用される日本地図を作成した。子孫らが持つ関係資料693点が昨年9月、重文に指定された。