鎌倉大仏に奉納、特大の草履作り 常陸太田
茨城新聞
2017年2月13日
「鎌倉大仏」に奉納する特大の草履作りが12日、常陸太田市松栄町の松栄営農研修センターで行われ、子どもから大人まで、地域の住民約30人が協力して長さ約1・8メートル、幅約1メートルのわら草履を作り上げた。
草履作りは戦後間もない1951年に、地元子ども会が旧郡戸村の産業祭に出品した草履を、「復興や平和を見守るため、大仏さまが日本中を歩いて回れるように」と、大仏を本尊とする神奈川県鎌倉市の高徳院に収めたのが始まり。56年からは3年ごとに作り替え、奉納された草履は境内に飾られている。
この日用意した稲わらは軽トラック1台分。住民らはわらを束ねてより合わせ、芯となる約22メートルの縄に巻き付けながら、爪先からかかとへと編んでいった。子どもらは束ねやすいようわらをそろえたり、はみ出した部分をはさみで切ったりして作業をサポート。約8時間かけて1足の草履を完成させた。
出来上がった草履は来月4日にバスで同院に運び奉納する予定。地元有志でつくる保存会の井坂弘之副会長は「地域の子どもやお年寄りなど、世代間の交流につながる伝統なので今後も残していければ」と話した。
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