折り鶴盆栽 鮮やかに 新・鹿沼宿展示 宇賀神さん、色紙で手作り

下野新聞
2020年12月23日

 【鹿沼】千渡の元トラック運転手宇賀神金四郎(うがじんきんしろう)さん(77)が制作した「折り鶴盆栽」が仲町のまちの駅 新・鹿沼宿に展示されている。2センチ角の色紙を使った折り鶴を小枝に貼り付けた力作で、その精巧さに来場者が見入っている。

 「これは徐々に色づく紅葉をイメージした作品。時間を費やしたが、自分でもよく作ったと思う」。これまで制作した中で「一番」という大作を前に宇賀神さんは話す。使った色紙は5555枚。赤、だいだい、みかん、やまぶき、黄の5色でグラデーションにした。

 2016年、最愛の妻昌子(まさこ)さん=当時(76)=が大型トラックにはねられ亡くなったことを機に折り紙を始めた宇賀神さん。自身もマイカーの運転を控えるようになり、自宅で昌子さんの供養にもなると一念発起した。

 最初は3センチ角の色紙を使ったが、現在は2センチ角の色紙で一つの鶴を3分程度で折り上げる。拡大ルーペやピンセットを使う根気のいる作業だ。「作業中は何も考えず無の状態。集中力が必要」

 今年は新型コロナウイルスの感染防止のため外出を極力控え、作業する時間、作品数も増えた。多くの人に見てほしいと宇賀神さんは市役所などにも作品を展示している。

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