高崎―八ツ場 快適に 長野原で開通式 大柏木川原湯トンネル

上毛新聞
2020年12月20日

 八ツ場ダム(群馬県長野原町)の生活再建事業で、群馬県が整備を進めていたダム周辺と高崎方面を結ぶ県道川原畑大戸線の大柏木川原湯トンネル(同町川原湯―東吾妻町大柏木)の開通式が18日、同町の「川原湯温泉あそびの基地NOA(ノア)」で開かれた。高崎方面との往来の利便性が大幅に向上する。

 開通式で県県土整備部の岩下勝則部長は「トンネルの開通によって、八ツ場地域と高崎方面を結ぶ安全で快適なルートができた。通勤エリアや観光誘客の拡大で、八ツ場ダム周辺地域の生活再建がより一層進むことを期待したい」とあいさつ。萩原睦男長野原町長や中沢恒喜東吾妻町長らと共にテープカットし、くす玉を割り、通り初めをした。

 県によると、これまで県南部とダム周辺の往来は、国道145号が主要な路線だったが、トンネルの開通により川原湯温泉―高崎市内の移動時間は30分ほど短縮され、アクセスの選択肢が広がる。

 トンネルはダム建設に伴う工事用道路の一部として国が整備。2017年度からは、一般供用のための県道トンネルとして県が整備してきた。

 トンネルの全長は3005メートルで、県管理のトンネルとしては、南牧村と上野村をつなぐ湯ノ沢トンネル(3323.2メートル)に次ぐ2番目の長さとなる。