「戦争ってなに?」子どもに伝える展覧会 水戸市立博物館 1月11日まで
子どもたちに戦争のことを分かりやすく伝える展覧会「戦争ってなに?-かなしみと腹ペコの日々-」が5日から水戸市大町の市立博物館で開かれている。戦後75年が経過し、戦争時代を経験した人が少なくなる中、若い世代に戦争の悲惨さを伝えようと企画。来年1月11日まで。戦争をテーマとした子ども向け展覧会を開くのは初めて。
展覧会は約170点の資料と写真、絵、図、映像などを展示。4階は、子どもたちが親しみやすいように、小学生のきょうだいが曽祖父母に戦争当時のことを教えてもらうストーリー仕立てで見せる。弾痕がある飯ごうや水筒など戦地に行った人たちの遺物や国で待つ人たちの思いがこもった千人針などを展示。体験談や音などで水戸空襲を体感するコーナーも設けた。
3階は、体験者11人のインタビュー映像のほか、予科練生の日の丸や戦地から妻に宛てた手紙などそれぞれ逸話がある13点を展示している。
企画した藤井達也学芸員(31)は「75年がたち、当事者の経験を直接聞ける最後の機会と思う。子どもたちに本当に戦争が起きたらどうなるか感じてほしい」と話した。
会期中に開かれる関連イベントは、戦争の紙芝居上演(6日、同館)▽漫画「ペリリュー-楽園のゲルニカ-」作者の武田一義さんによる講演会(12日、みと文化交流プラザ)▽水戸空襲を体験した人の文章を朗読するワークショップ(13日、市立中央図書館)▽戦争体験者の話を聞く「わたしは戦争を忘れない」(26、1月9日の各日3回)▽学芸員による「親子で学ぶ展示解説」(12月20日、1月11日の各日2回)。
展覧会は午前9時半~午後4時45分。入場無料。月曜休館。土日・祝日はウェブによる予約制。問い合わせは同館(電)029(226)6521。
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