地域住民がつくる味わい けんちんそば そば処おうめ(茂木)

下野新聞
2020年11月14日

 店は茂木町の「もてぎウェルカムパーク」内芝生の広場に面して建つ農村レストラン。前を通る県道水戸茂木線を1キロ余り南下すれば茨城県城里町。「ウェルカム」には、県境を越えて来る客を迎える意味がある。

 「けんちんそば」(900円)は11月以降、冬季の看板メニューになる。10月には客から「まだか」と問い合わせが来る。地域の住民が栽培した在来種の玄ソバが、併設する石臼工房でじっくり時間をかけて香り高く製粉される。そばそのものが一番の売りだ。「かけ」か、つけ汁で食べる「つけ」かを選べる。7日には新そばに切り替わった。

 春に町内のイチゴ農家で摘んだ完熟とちおとめのコンポートをたっぷり載せたそばゼリーのデザート付きなのもうれしい。

 ダイコンやサトイモなどの野菜も、住民でつくる店の経営主体「青梅協議会」の会員が栽培する。他のメニューの天ぷらの素材となるシュンギクやサツマイモも同様だ。

 安田忠雄(やすだただお)会長(66)は「野菜は会員が自宅で食べるものと同じで、安全安心」と語る。「店は町の顔。お客にはいつもおいしいものを。パークは美しく」というのが安田会長の責任感だ。

 【メモ】茂木町青梅367。平日午前11時~午後2時(土日は3時)。火曜定休(祝日は営業)。(問)0285・63・4641。

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