心癒やす、ブナ林の魅力 県自然博物館企画展 幹や葉、全国から収集
北海道南部から九州まで日本各地に分布する樹木ブナにスポットを当てた企画展「いのちを育むブナの森」が、坂東市大崎の県自然博物館で開かれている。本物にこだわった展示で、新潟県内で間伐された樹齢約80~90年のブナの幹をはじめ、同館スタッフらが全国から収集した葉や果実など704点をズラリと並べた。来年2月7日まで。
ブナ林の四季を紹介するコーナーでは、ブナの幹と葉などを用いて、季節とともに変化するブナの表情やブナ林で見られるコルリクワガタなど生き物たちの魅力を紹介。来館者は、自然の恵みを感じながらブナ林の小道をのんびりと散策している気分になれる。
日本固有種のブナとイヌブナの葉や果実の形態、樹皮・樹形の違いなどを分かりやすく展示解説。また同館が昨年から手掛ける「県内におけるブナ・イヌブナの分布調査」で、県内では標高500メートルを超える山地に生育するのが一般的なブナやイヌブナが、笠間市の佐白山や城里町の清音寺(どちらも標高95メートル)の低標高にも分布するなどの調査結果も発表している。
伊藤彩乃学芸員は「本物のブナの幹でブナの森の四季を再現したり、日本全国から集めた葉で巨大な日本列島を作って展示するなど子どもから大人まで楽しめる展示内容になっている。混雑時は入場制限を行うので、平日に来館してほしい」と呼び掛けている。県民の日の今月13日は入館無料。月曜休館(月曜が祝日の場合はその翌日以降)。問い合わせは同館(電)0297(38)2000。
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