格安「素泊まり宿」10月上旬開店 家族向け サンフジ企画 つくばに1号店

茨城新聞
2020年9月22日

住宅展示場や温浴施設を展開するサンフジ企画(東京都渋谷区、末吉糧社長)は格安料金で素泊まりできる家族向けロードサイドホテル運営事業に乗り出す。10月上旬につくば市内に1号店を開店予定で、今後関東近県で店舗拡大も視野に入れる。車での旅行者の増加を見込むとともに、親子連れが安価に利用できる宿泊施設の需要が高まるとみて、住宅展示場や温浴施設に続く主要事業として展開を図り、経営多角化を図る。

オープンするロードサイドホテル「ファミリーステイつくば」(同市谷田部)は建設が進む新都市中央通り線沿いで、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)つくば中央インターチェンジ(IC)や常磐道谷田部ICに近い。

2階建てで無料駐車場を備える。25部屋あり、車いすで宿泊できる部屋もある。延べ床面積980平方メートル、敷地面積は1540平方メートル。部屋は幅1・5メートル以上のクイーンサイズのベッドが2台備え付けられ、Wi-Fi完備。1部屋当たりの広さは26平方メートル。車いすやオストメイト(人工肛門や人工ぼうこうの利用者)に対応する多機能トイレも建物内に備える。

室内にはクイーンサイズのベッドが2台備え付けられている=つくば市谷田部

室料はオフシーズンの場合、ビジネス利用など1人1室利用で4千円。子ども連れの家族など4人で1万円となる。宿泊人数やシーズンごとに宿泊料金は変更される。利用方法はチェックイン時にロビーで宿泊費を支払い、鍵を受け取る。その後の部屋への出入りは自由。チェックアウト時は、鍵を返却箱に入れるのみ。朝食のおにぎりとコーヒーは無料で提供する。

主な顧客ターゲットは旅行目的の小学生以下の子どもを持つファミリー層や筑波研究学園都市への出張客などで、佐藤隆二新規事業本部長は「筑波山や霞ケ浦、あみプレミアム・アウトレットへのアクセスが良い立地。お手頃な価格設定とし、広々とした部屋で快適に過ごせるのが特長」と話す。今後は同社関連会社が運営する温浴施設「湯楽の里」「喜楽里」の利用割引サービスなども検討していく。

3カ月前から予約を受け付ける。電話は午前7時~午後10時。自社のホームページやインターネットの大手旅行予約サイトからも予約できる。

佐藤本部長は「気軽に泊まってもらい、ホテルにかけるお金を食事やレジャーなどに使ってもらえたらありがたい。(ビジネス利用時は)仕事の疲れをこの広い空間でのんびりと癒やしてもらえれば」としている。

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