特典付き旅行券で支援 茨城県ホテル旅館組合青年部 CF活用、出資募る

茨城新聞
2020年5月28日

新型コロナウイルス感染拡大により打撃を受けている茨城県内観光の復興につなげようと、県ホテル旅館生活衛生同業組合青年部(新名寛子部長)は、クラウドファンディング(CF)を活用した支援を呼び掛けている。金額から10%上乗せした宿泊旅行券の購入で、同ウイルス収束を見据えた県内宿泊施設の利用を促していく。

CFは「茨城の宿応援プロジェクト」で、支援方法は「宿泊旅行券購入」と「寄付」の2種類。旅行券購入ではCFに参加する県内23宿泊施設を選び、3千円、5千円、1万円、2万円分を購入すると、購入額に10%上乗せした旅行券を8月をめどに発送する。有効期間は3年間。

また、寄付は3千~10万円を受け付ける。1万円以上の寄付者には、同組合の特設サイトに名前を掲載する。集まった寄付金は各宿泊施設に均等に分配する。

目標金額は200万円。19日から既に受け付けを始め、27日現在で約140万円超を集めている。期間は6月30日まで。

県内では県境をまたぐ移動の自粛要請が続いている。今後の先行きも不透明なことから、CFでは県民を主なターゲットとして見据える。新名部長は「まずは近場の観光に目を向けてもらい、茨城の魅力を再確認してほしい」と訴える。

同青年部によると、県内の宿泊施設は3月以降売り上げが激減。特に4、5月は稼働率、売り上げともに前年同期比で80~90%減まで落ち込んでいる状況にあるという。新名部長は「各施設は危機的状況にある。ガイドラインに沿った感染防止対策で安心していただける宿づくりを進め、お客さまをお待ちしたい」と話した。