闇夜に緑 キラキラ 石岡 小ギクの電照栽培
茨城新聞
2020年7月25日
秋の彼岸の出荷に向け、小ギクが毎夜、電球に照らされ、鮮やかな緑色が畑一面に浮かび上がっている。県内有数の産地、石岡市では、電灯を日照代わりにして開花時期を調整する電照栽培が行われている。小ギクは光が当たる時間が長いと開花が抑制されるため、需要期に合わせた栽培ができる。
同市貝地で年約40万本を栽培するJA新ひたち野花卉(かき)部会長の幕内秀文さん(51)の畑では、毎日午後10時から午前3時まで、約100球のLED電球が小ギクを照らし、葉がキラキラと輝く。今年は強風や長雨の影響があったものの、例年並みの出来という。
25日からは一足先に生産したお盆向けの小ギクも出荷を開始。幕内さんは「高品質な小ギクの栽培に日夜力を注いでいる。お墓や仏壇にお供えしてほしい」と話す。電照栽培は今月末まで続く。