《旬もの》甘酸っぱいプラム、夏の味 真家果樹園(石岡市) 

茨城新聞
2020年7月19日

夏の味覚の一つ、プラムが旬を迎えている。石岡市八郷地区の真家果樹園では収穫が後半戦に入った。甘酸っぱくてジューシーな果実が楽しめるのは6月下旬から7月下旬までのわずか1カ月と短い。「プラムはスモモのこと。ミカンと同じで熟すと酸味が抜け甘味がのってくる」と園主の真家隆史さん(57)。

約20アールの畑で10種類を超える品種を育てる。一品種の収穫時期は1週間から10日ほどで、順々に入れ替わっていく。「品種の話で盛り上がるほど、見た目も味も香りも違う」と多彩な個性がある。6月下旬の「大石早生」は黄色の果肉。果肉の赤い「ソルダム」は7月中旬が食べ頃。下旬に収穫の「貴陽」は赤紫色の皮に黄色が濃い果肉、大玉で甘味が強く人気がある。

プラムは冬場に剪定(せんてい)、春に花が咲き実がなると、摘果作業を行う。受粉は「自然任せ」だったが、約10年前「人口授粉が必要な品種」の導入を機に受粉樹を植えた。「受粉しないことには実がならない」と人工授粉にも力を入れる。

妻の徳子さん(56)は農作業の合間にシフォンケーキやべーグルの焼き菓子作りに励み、直売所に出している。2017年、自宅敷地内の作業所を加工所にリフォームして始めた。「プロのケーキ屋さんのようなものではなくて、家族のために作っていたおやつ」と趣味が高じた。地元の卵、北海道産と県産の小麦など素材にこだわる。試行錯誤して、手を掛けて育てたプラムや柿を加工、焼き菓子に取り入れる。柿とクリームチーズを合わせたベーグルは「お客さんからアイデアを頂いた」と改良を重ねる。「甘い物は生活の楽しみになる」と徳子さんが手製のプラムゼリーを添えたシフォンケーキでもてなしてくれた。

シフォンケーキにプラムゼリーを添えて

同園はやさと観光果樹組合所属。果樹の直売を行うが、取れたての果実や焼き菓子は市内やつくば市、鉾田市などの農産物直売所に届ける。

同園で主力の果樹は秋の柿。真家さんは二十歳すぎに就農し、祖父が戦後始めた柿や、父の代からのプラム、切り花のチューリップ栽培を行っている。柿は「西村早生」「太秋」「富有」など約10種類を栽培。9月上旬から11月末まで順次収穫となる。プラムの収穫が終わる8月は「最後の剪定といった柿の仕上げ」と真家さん。柿畑では実が緑色に膨らみ始めていた。

■メモ
真家果樹園
▽石岡市真家1221
▽(電)0299(46)1922

地図を開く 近くのニュース