「YS11」組み立て公開 戦後初の国産旅客機 筑西のザ・ヒロサワ・シティ

茨城新聞
2020年7月15日

戦後初の国産旅客機「YS11」の組み立て作業が、筑西市茂田のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」で一般公開されている。同施設が国立科学博物館から機体の貸与を受け、保管し展示する。航空機の組み立て作業を一般公開するのは異例。公開に先立ち10日、同館の林良博館長(73)が同施設を訪れ、地元のこども園の園児らととともに、左主翼のエンジンへのプロペラ(直径約370センチ、重さ約350キロ)の装着作業を見学した。

機体は運輸省(現国交省)が1965年に購入した量産初号機。これまで保管していた羽田空港の整備に伴い、保管場所に余裕がなくなったことから、同施設に移転して展示されることになった。組み立て作業は12月中に終了見込みで、完成した機体は来年3月以降に展示される。

見学に訪れたのは、ヒロサワ・シティこども園(同市村田)の園児22人。年長組の大木仁(に)瑚(こ)さん(6)は「プロペラが大きかった。この飛行機に乗ってみたい」と話した。

林館長は見学後、新型コロナウイルスの影響による同館の入場料収入減に伴い、組み立て費用約8千万円のうち3千万円が不足する見込みを示し、クラウドファンディングによる資金調達を始めると発表した。

組み立て作業の一般公開は26日まで、期間中は入場無料。

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