山頂に「双龍門」設置 鬼怒川温泉ロープウェイ 準備3年、新たな名所に

下野新聞
2020年6月15日

 【日光】鬼怒川温泉滝の「鬼怒川温泉ロープウェイ」の山頂にある温泉神社の参道に、2体の竜が黄金の玉を抱えたブロンズ製の「双龍門(そうりゅうもん)」が新設され、11日、同所で奉納・報告祭が行われた。同ロープウェイを運営する鬼怒高原開発(鬼怒川温泉大原)が新たな観光名所にしようと建立した。新型コロナウイルス感染症の影響で観光地は大きな打撃を受けており、斎藤学(さいとうまなぶ)社長は「地域活性化に向け、一役担いたい」と話している。

 同社が同ロープウェイの運営を始めてから今年で20周年を迎えるのに合わせ、3年前から準備してきた。山頂にある「空中庭園展望台」「おさるの山」に続く観光スポットとして考案した。

 双龍門は台座を含め、高さ約3・5メートル、幅約3メートル。竜1体の重さは約700キログラムあり、製作に半年を要した特注品だ。同社は「門をくぐり祈願をすると、願い事が託された金の玉を竜が天に届けてくれるパワースポット」と説明する。竜の体がハート形になっており、“インスタ映え”にもなるという。

 地元の藤原地域には「龍神」にまつわる言い伝えがあるほか、景勝地で知られる「龍王峡」や夏祭り「龍王祭」などもあるため、竜をモチーフに選んだ。

 コロナの影響で4月17日から休業していた同ロープウェイは今月6日営業を再開した。延期していた双龍門の奉納・報告祭も実現し、斎藤社長は「まずは一番の願いであるコロナの早期収束を祈願した。夏休みに向け、お客さまが安心して来られるよう受け入れ態勢を整えたい」と強調した。

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