さえた速攻 13連勝 B1 ブレックス 千葉に82-79 最多4725人の声援 力に

下野新聞
2019年12月26日

 バスケットボールB1第14節は25日、各地で9試合を行い、東地区首位の宇都宮ブレックスはブレックスアリーナ宇都宮(宇都宮市体育館)で同4位の千葉と対戦して82-79で競り勝ち、2007年のチーム設立後で新記録となる13連勝を飾った。今季通算成績は20勝4敗で同地区首位をキープした。

 年内ホーム最終戦となり、会場にはホームゲーム過去最多となる4725人が来場した。ジェフ・ギブスが3試合ぶりに先発復帰したブレックスは第1クオーター(Q)、比江島慎(ひえじままこと)らの3点シュートなどで22-21とリード。第2Qは競り合いとなったが、渡辺裕規(わたなべひろのり)らが4本の3点シュートを成功させて42-38で前半を折り返した。

 第3Qは序盤に五つの反則を重ねて窮地に立たされたが、比江島、竹内公輔(たけうちこうすけ)がスチールから速攻を決めて流れを引き戻して60-54。第4Q終盤は千葉に3点差まで迫られたものの、ギブスの得点などで逃げ切った。

 次戦は28日午後6時5分から、秋田市のCNAアリーナ☆あきたで東地区の秋田と対戦する。

【ハイライト】我慢貫き、難敵下す
 ビッグクラブ同士の一戦はブレックスに軍配。スコア以上に紙一重の接戦を制し、クラブレコードの13連勝で年内ホーム戦を終えた渡辺裕規(わたなべひろのり)は「勝ち切れたことが全て」。言葉に確かな自信がにじんだ。

 互いに持ち味を出し合って球際で激しくぶつかり合った好ゲーム。勝負を分けたのは第3クオーター(Q)5分のビッグプレーだった。

 ブレックスは立ち上がりからファウルを重ねてピンチを招き、5点差に迫られた。しかし比江島慎(ひえじままこと)、竹内公輔(たけうちこうすけ)がスチールからの速攻で流れを引き戻した。

 さらに渡辺も角度のない場所からタフショットを決め、リードを最大の11点に拡大。安斎竜三(あんざいりゅうぞう)監督も「大きな流れを持ってこられた10分間だった」とうなずいた。

 決してゲームプラン通りではなかった。最も警戒していたターンオーバーからの失点は19。日本代表の司令塔富樫勇樹(とがしゆうき)を、鵤誠司(いかるがせいじ)らがマンツーマンでマークしたが、第4Qはその富樫に9得点を許した。それでもチームは苦しい時間帯で我慢を貫き、最後は勝利に懸ける執念と圧倒的なファンの後押しを受けて勢いに乗った。

 「どんな状況でも勝利を諦めないのがブレックス。それがほかのチームとの違い」と言い切ったのは大黒柱ジェフ・ギブス。勝ち続けることで得られた自信。ブレックスがまた一つ、成長の階段を上った。