喜多川復活 3点シュート連発 B1 ブレックス 攻守に圧倒 北海道に86-65

下野新聞
2019年4月4日

 プロバスケットボールB1第32節は3日、各地で9試合を行い、東地区2位の栃木ブレックスはブレックスアリーナ宇都宮(宇都宮市体育館)で同地区6位の北海道と対戦、86-65で快勝した。通算43勝10敗で順位は変わらない。

 ブレックスは攻守で圧倒し、一度もリードを許さなかった。第1クオーター(Q)はジェフ・ギブスとライアン・ロシターの攻撃などで流れをつくり21-14とリード。第2Q中盤には、けがから復帰間もない喜多川修平(きたがわしゅうへい)が連続で3点シュートに成功。連続13得点で一気に突き放し、前半を49-27と大差で折り返した。

 第3Qは連続10失点して追い上げを許したが、比江島慎(ひえじままこと)のドライブ、竹内公輔(たけうちこうすけ)の1対1などで盛り返した。第4Qも多彩な攻撃で再びリードを広げ、そのまま逃げ切った。

ブレックスは5、6の両日、同会場で東地区3位のA東京と対戦する。開始は5日が午後7時5分、6日が同6時5分。

【ヒーロー】途中出場、感謝胸に躍動
 湧き上がる黄色い歓声を心地よく全身で浴びた。ブレックスのシューター喜多川修平(きたがわしゅうへい)が今季初の3点シュートを連続で決め、ファンに復調をアピール。「ブレアリはやっぱり最高」と柔らかな笑顔を広げた。

 途中出場していきなり結果を出した。第2クオーター3分にコートに立つと、4分に比江島慎(ひえじままこと)からのパスを左コーナーで受け、鮮やかな3点シュート。直後にも、逆サイドから走り込んで3点シュートを沈め、一気に24点リード。チームを勝利のレールに乗せた。

 昨年8月の練習中、33歳にして初めての大けがを負った。右膝前十字靱帯(じんたい)断裂および外側半月板損傷。昨季の雪辱を誓っていただけに「目の前が真っ暗になった」とショックは大きかった。

 同じようなリハビリメニューを繰り返す毎日。気持ちが切れそうな時期もあったが、周囲の存在が力を与えてくれた。「仲間がすごく心配してくれたし、監督からは『チームに必要。パワーアップして戻って来てほしい』と連絡をもらった」。家族の支えやファンの応援にも「助けられて生きてきた」と感謝。3月23日に戦列復帰し、この日が出場5試合目だった。

 安斎竜三(あんざいりゅうぞう)監督は「チャンピオンシップで必要になる武器の一つ」と期待。喜多川は「チームのレベルに追いついていないし、頭では分かっていてもあと一歩が出ていない。守備を早急に改善したい」。背番号31が完全復活したとき、ブレックスはまた一歩、頂点へと近づく。

ビッグマンが存在感
〇…ブレックスの竹内公輔(たけうちこうすけ)は10本のシュートを放ち、成功率100%で19得点。トータルリバウンドも7とゴール下で抜群の存在感を見せつけ、「しっかりとシュートを決め切れた」と心地よさそうに汗をぬぐった。

 ベンチスタートはいつも通り。第1クオーター(Q)5分すぎからコートに立つと、その1分後にファーストシュートを沈めた。第2Q3分にはスチールしたジェフ・ギブスからのパスを受け、豪快なダンクでリングを揺らした。

 指揮官からも大きな信頼を寄せられる34歳のビッグマン。東地区3位A東京との対戦が控える次節に向け、「ホームで栃木の強さを見せつける」と気を引き締めていた。