ハラダ 創業店を刷新 中山道店新築 広さ3倍、カフェも

上毛新聞
2019年12月26日

 菓子製造、販売の原田・ガトーフェスタハラダ(群馬県高崎市新町、原田義人社長)は来年2月、創業の地で営業している中山道店(同所)をリニューアルオープンする。自宅向けに購入する「自分買い」の商品選びがじっくりできるように、店内中央部に商品をまとめた陳列を初めて採用。同社は「選ぶ楽しみや優雅な買い物の時間を提供したい」としている。

 新店舗は、県道中島新町線を挟んで現店舗のはす向かいに新築する。建設総額は約4億5000万円。ギリシャ建築をモチーフにした本社の店舗デザインを踏襲し、ブランドイメージを高める。

 現店舗は自宅向けを中心とした一部商品の陳列を会計動線に近い位置にしているが、新店舗では中央部に陳列棚を配置することで、時間をかけて商品を選んでもらう。

 店舗面積は現在の約3倍となる385平方メートルに拡張。繁忙期に店外までつながる行列の解消につなげる。セルフサービスのカフェスペースを設けるほか、同店限定の洋生菓子を用意し、特別感を演出する。

 中山道店から約1キロ離れた本社にも店舗はあるが、工場見学を組み込んだ旅行ツアーで訪れる団体客が多いことから、個人客とすみ分ける狙いもある。

 同社は1901(明治34)年の創業で、原田社長が4代目となる。特に中山道店は老舗の菓子店として長く親しまれてきた。原田節子専務は「会社を育ててもらったこの場所にあることに意味がある」と説明し、「新たな販売方法とともに、培ってきた技術や文化を残す店舗でありたい」と話している。