リンゴ狩り楽しんで JA常陸青年部 大子の観光農園PR 水戸で直売会

茨城新聞
2019年11月7日

大子町でリンゴ狩りのシーズンを迎える中、台風19号の影響で観光農園への客足が伸び悩んでいることから、リンゴ生産に取り組むJA常陸青年部の農家らが6日、水戸市で奥久慈りんごの直売会を開き、販売を通じて「リンゴは無事でサンふじが旬を迎える。紅葉と合わせて県北地域を巡りに来てほしい」と呼び掛けた。

同市宮町の水戸協同病院玄関前で行った直売会では、「フジ」や青リンゴの「シナノスイート」など10種類のリンゴのほか、りんごジュースや常陸大宮市のネギなど農作物を販売。11月末まで楽しめるリンゴ狩りもチラシを配るなどしてPRした。立ち寄った人は種類や味の違いについて聞くなどしながら買い求め、1袋500円で販売したリンゴ200キロは完売した。

台風19号では、大子町の観光農園約40カ所の一部で浸水被害を受けたものの、全体では大きな被害はなかったという。しかし、観光農園への観光客が減少していることから直売会開催を決めた。発案した大子町のリンゴ農家、椎名貴広さん(34)は「各農家へリンゴや道路の被災があるか問い合わせがあったが、農家は元気に生産している。被災地だから行けないというイメージを払拭(ふっしょく)できれば」と力を込めた。

購入した水戸市の人見正徳さん(73)は「水害があったのでささやかな気持ち」とエール。大子町で毎年リンゴを買っている水戸市の田中博子さん(57)は「紅葉が進んだらリンゴ狩りに行きたい」と笑顔で話した。

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