「走る美術館」発車 6日から 関鉄竜ケ崎線に絵や写真

茨城新聞
2018年10月6日

写真や油絵などさまざまなジャンルの美術作品を関東鉄道竜ケ崎線の1両編成の車両内に展示する「走る美術館」が6日から始まる。当初は土曜日のみの運行だが、2019年1月中旬からは毎日お目見え。企画した市民団体の龍ケ崎機関車推進協議会の小山英雄会長は「多くの人たちにアートの良さを感じたり、楽しんだりしてもらいたい」と鑑賞を呼び掛けている。

「走る美術館」は龍ケ崎市地域公共交通活性化協議会(十文字義之会長)が主催で初めての試みだ。同線で使用される3車両のうち、最も古い81年製造のキハ532の車両を使用。車内を美術館に見立て、作品を車両ドアの戸袋部分の6カ所に設置する。運行期間は約半年で、19年1月12日までは毎週土曜日のみ。同月15日からは毎日運行する。

午前9時19分竜ケ崎駅発から午後2時55分佐貫駅発までに乗車すれば展示を見ることができる。片道約4・5キロの道のりを約10分かけて走る。

展示作品は各分野で活躍するプロやアマチュアの芸術家に小山会長が趣旨を説明し、無償で借り受けた。作品は彫刻の写真や油絵のほか、テキスタイル、アクリル画、マーカースケッチなど多岐にわたる。展示作品は来年3月末まで作者ごとに計10回作品替えする予定。初日からは和歌山県湯浅町の彫刻家、橋本和明氏が手掛けたギリシャ語で戒律を意味する「Kanon」をテーマにした彫刻作品の写真6点を展示する。

小山会長は「芸術に触れると人間性が豊かになる。ぜひご覧いただきたい」と話し、鉄道会社は「これをきっかけに今まで乗車したことのない人にも乗ってもらえるとうれしい」と乗員数アップに期待を寄せた。

今後の展示作品は、11月3日から油絵画展▽12月1日からクレヨンとクレパス画展▽同29日からアクリル画展▽1月15日からマーカースケッチ展▽同27日からHands on Design写真展▽2月8日からぺーパークラフトイラスト展▽同20日からテキスタイル展▽3月4日から龍ケ崎市内を撮影した写真ポートフォリオ展▽同18日から牛久沼野鳥写真展-となっている。 

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