東照宮 Suicaで拝観   JR東がシステム導入 券売機、3カ国語対応

下野新聞
2018年9月27日

 JR東日本は26日、日光市山内の世界遺産日光東照宮に、Suica(スイカ)など交通系電子マネー決済システムを導入したことを明らかにした。東照宮がこれに合わせて設置した自動拝観券売機に組み込んで運用を始めた。同社が国内の世界遺産の拝観・観覧料で導入するのは、国立西洋美術館に続き2例目。国内外の観光客の利便性を向上させる。

 自動券売機は、有料拝観エリアの入り口となる表門前の拝観券受付所に2台設置した。交通系電子マネー9種類と、現金で拝観券が購入できる。東照宮で現金以外の支払いができるのは初めて。

 東照宮によると、1日から先行運用を始めたところ拝観者の3割前後が利用しており、好評だという。英語、中国語、韓国語の3カ国語にも対応し、外国人も気軽に利用している。

 東照宮では昨年、国宝「陽明門」の大修理完了によって拝観者が大幅に増加。今年も行楽シーズンを中心に、拝観券を買い求める観光客で長蛇の列ができた。JR東日本は「電子マネー決済の導入で混雑緩和が図れる」としている。

 東照宮は「合理化や利便性の向上策として大事な取り組み。予想以上に円滑な運用ができている。今後、券売機の増設を検討していきたい」としている。

 自動券売機は日光山輪王寺も10月に導入が決まっており、世界遺産観光の利便性がさらに高まりそうだ。

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