《食いこ》cafe丘の家(龍ケ崎市)  森の隠れ家、たまり場に

茨城新聞
2018年6月3日

森の隠れ家のような「cafe丘の家」は、竜ケ崎ニュータウンを抜け、木立の中、車1台が通れるほどの脇道を進むとたどり着く。「街から来ると風景が変わるでしょう」と店主の小林陵子さん(59)が迎えてくれた。店のある龍ケ崎市若柴町地区は旧水戸街道が走り宿場町の面影を残す。散歩がてら来店する人も多いという。

陵子さんは家族で、取手駅前に喫茶店を営んでいたが、駅前再開発に伴い移転。33年前、自然豊かなこの地に店を開いた。休業していたが4年前に再開した。「突然混み出すことがあるので」と予約を勧める。

カフェを名乗るが、古き良き時代の喫茶店のような落ち着いた雰囲気。「チェーン店が増える中、消え去りつつある昭和の雰囲気を残している」と夫の隆史さん(66)。時折、店を手伝う。

陵子さんは「地域の人がゆっくりコミュニケーションを取れる場所にしたかった」。客同士で会話を楽しんでもらおうと、1人客は丸テーブルに案内する。隆史さんは「リタイアした人が1人で来ることも多い。たまり場になってほしい」と仲間づくりの場所を意識する。2人も客との会話が楽しみという。アロマのワークショップや音楽ライブなどのイベントも開かれる。

店舗隣の畑で無農薬の野菜を栽培。陵子さん手作りの「元気カレー」やセットのサラダは畑で取れた新鮮な野菜をたっぷり使う。「1週間ごとに野菜が変わるので季節感を味わって」と陵子さん。セットはほかに、飲み物、手作りケーキかあんみつが付く。手作りケーキはチーズケーキ、シフォンケーキなど日替わり。あんみつの寒天、あん、黒蜜は陵子さんのお手製。「元気そば」セットにも野菜がたっぷり使われる。

メニュー表に陵子さんが描いたイラスト。ポストカードも飾られていた。かわいらしい小動物が森で遊ぶ絵は店周辺の自然豊かな風景を思わせる。「店を開いたとき野ウサギが出てきてピーターラビットみたいと思った」。今も変わらず野ウサギが遊び、野鳥がさえずる。

■お出かけ情報
café丘の家
▼住所は龍ケ崎市若柴町1979の10
▼営業時間は午前11時~午後5時
▼定休は日曜・月曜・火曜
▼(電)080(5487)3532

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