《食いこ》旅人Cafe TOYBOX(桜川市) 真壁の町並みに憩いの場

茨城新聞
2017年8月6日

桜川市真壁地区の古い町並みの一角に店を構える「旅人Cafe(カフェ) TOYBOX(トイボックス)」。入り口で旅の雰囲気を演出するタイの三輪タクシー「トゥクトゥク」が看板代わり。

店内は遊び心にあふれた装いで、ゆったりとした時間が流れる。地元の女性が2人、かき氷を食べながらおしゃべりを楽しんでいた。オーナーの多田源さん(51)は「旅人が一息付ける場所、町中で人が立ち止まる場所にしよう」と空き店舗を改装し、今年2月にオープンした。源さんの弟、郷さん(46)と田口文子さん(52)も共に店を切り盛りする。

カフェがあるのは約400年前の町割りが残る国の重要伝統的建造物群保存地区。江戸時代から昭和初期にかけての住宅や見世蔵、土蔵などの伝統的建造物が立ち並ぶ。全国的に知られる「真壁のひなまつり」の舞台。「カフェを開いたことで、真壁に散策に来てくれる観光客と触れ合えた」と3人は手応えを感じている。「真壁を楽しんでほしい」ともてなす。

多田さん兄弟の実家は地元で約120年続いた旅館。「まちおこしの一端を担う新しい形として旅館からカフェへとリスタートした」と源さん。天井に釣り鐘が下がり、地酒の樽(たる)が並ぶなど地場産品を飾る。壁には郷さんが会長の真壁藍保存会の藍染め作品が掛かる。積極的に真壁をPRする店内。地元産の酒やしょうゆ、野菜を取り入れることも。

「食事は喫茶店らしいパスタやカレーなどをそろえる」と郷さん。じっくり揚げた「伝説の丸鶏揚げ」が自慢。モンゴル岩塩で味付けする。多田さんの伯父が営んでいたレストラン名物の鶏料理を復活させた。レストランの味を引き継いだ「旅人ブレンド」などコーヒーや紅茶といった飲み物も豊富。郷さんのお薦めは青から紫、赤のグラデーションが楽しめる「オーガニックティー」の「トロピカルバタフライ+コラーゲン」。

田口さんが日替わりケーキ3、4種類や研究を重ねたというパンケーキなどスイーツを手作りする。「添加物なしで自分の子供たちに作ってきたケーキを生かす場ができてうれしい」と喜んでいた。

■お出かけ情報
旅人Cafe TOYBOX▼住所は桜川市真壁町真壁152の3
▼定休日は木曜
▼営業時間は午前11時~午後4時、同6~同9時
▼(電)0296(48)7111

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