ピピロッティ・リスト展、1カ月半遅れの開幕 水戸芸術館 10月17日まで
スイス出身の女性アーティスト、ピピロッティ・リストさんの企画展が、水戸市五軒町の水戸芸術館で始まった。当初8月7日からの開催が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期され、約1カ月半遅れのスタートとなった。現代美術ファンには待望の開幕で、来場者は「ずっと待っていた」と喜んだ。
同展は、ジェンダーや環境問題など現代社会が直面する切実なテーマを、ユーモアのある映像と心地良い音楽で表現。1980年代から今年の新作まで、過去約30年の間に発表した主要作品38点を展示している。
目玉は、天井からつるしたパネルの映像をベッドに横になり、上を見上げて鑑賞する作品。そのほか、床に敷かれたカーペットに座り、壁に映した映像を鑑賞する作品などがあり、来場者が思い思いの姿勢で、くつろぎながら作品に接することができる。
同館現代美術センター学芸員の後藤桜子さん(35)は「心と体を休めながら、じっくりと楽しんでほしい」と話す。
同展の開幕は、同館が市新型コロナウイルス感染症対策本部の方針を受け8月6日から今月19日まで臨時休館となったため延期されていた。福島県南相馬市から訪れた大学生、石毛美羽さん(20)は「『絶対(鑑賞に)行こう』と思っていて、ずっと開幕を待っていた。女性らしい表現で、空間の演出も素晴らしい」と大満足の様子だった。
10月17日まで。館内売店では同展公式グッズも販売している。21日は休館日。
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