古民家を貸しスペースに 桐生の合同会社 CFで改修費募る

上毛新聞
2021年6月8日

 空き家の新しい活用の形を提案しようと、まちづくり事業を手掛ける群馬県桐生市の合同会社「はたのね」(久保田裕一代表)は、同市仲町の古民家を改装した貸しスペース「シェア民家 仲町はなれ」の7月中のプレオープンに向けて準備を進めている。改修作業への参加を広く呼び掛け、26日に開いたワークショップでは市民ら6人が作業に汗を流した。

 昭和初期の築造とみられる古民家を活用し、1棟単位で借りられる貸しスペースにする計画。大人と子どもがともに楽しめる空間を目指しており、木製の滑り台や、自由に組み合わせられるさまざまな形状のテーブルなどを設置する。

 今月から毎週土曜にワークショップを開いており、誰でも無料で参加できる。この日は滑り台の製作を進めた=写真

 同社は開業に向け、改修費用の支援をクラウドファンディング(CF)サイト「うぶごえ」で28日から募る。期限は7月30日までで目標額は50万円。返礼品として、桐生・みどり地域の企業が手掛けたオリジナル雑貨、低速電動バス「MAYU」の運転体験などを用意している。

 同社空間づくり事業部の本島陽子さん(31)は「地域の人が気軽に使える空間の活用例を広めたい」と話す。久保田代表(36)は「この施設を運営し、ノウハウを共有することで『空き家は荷物ではなく資産だ』と発信できれば」と語った。

 本格的なオープンは9月を予定している。(村岡瑞基)