縄文の交易・交流探る 土器や装飾品155点 造形の美、優れた技術 茨城県立歴史館企画展
出土品から縄文時代の交易・交流を探る企画展「Jomon Period(ジョーモン・ピリオド) 縄文の美と技、成熟する社会」が水戸市緑町の県立歴史館で開かれている。県内外から出土した縄文土器など価値ある史料155点を展示。それらの生産地を特定することで、出土場所とのつながりが分かる内容になっている。
見どころは、美しい造形で技術的にも優れた出土品の数々。県内を中心に、東日本各地で見つかった縄文土器、土偶、装飾品などを紹介する。
目玉は新潟県十日町市の笹山遺跡から出土した国宝・火焔(かえん)型土器(同市博物館)。県内の出土品は、常陸大宮市坪井上(つぼいうえ)遺跡から見つかった翡翠(ひすい)の首飾り「硬玉製大珠(こうぎょくせいたいしゅ)」(県指定文化財)などが展示される。それらを手掛かりに、出土品の生産地と消費地との交易・交流などを探り、縄文時代の社会像に迫る。
企画した同館学芸課首席研究員、小川貴行さん(50)は「これだけの出土品が1カ所に集まることはめったにない」とし、「交易・交流の観点から、新しい縄文時代をイメージしてもらえたら」と話す。
同館主催。水戸市教委、茨城新聞社など後援。11月29日まで。午前9時半~午後5時。月曜休館(11月23日は開館。翌24日休館)。入場料一般610円、大学生320円、満70歳以上300円。高校生以下無料。
問い合わせは同館(電)029(225)4425。
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