伝統芸能を身近に 能楽の面や装束48点 水戸・常陽史料館 3月21日まで

茨城新聞
2021年2月15日

能楽の魅力に触れる展示会「現代の名工 能面・能装束展」が、水戸市備前町の常陽史料館で開かれている。実際に舞台で使われている能面など48点を展示。能楽の基礎知識を紹介するなどし、日本の伝統芸能を身近に感じる内容になっている。3月21日まで。

見どころは、さまざまな種類の能面28点。目玉は、人間国宝の故長沢氏春さん作の能面「般若」。嫉妬に狂った女性の顔をイメージしたもので、古めかしい色合いに仕上げる技法で作られている。女性の面は年齢差で形が異なり、比較することで目や口元の印象の違いが分かる。

会場では、初心者向けに、パネルと映像で能楽を分かりやすく紹介している。牛久市在住で金春流(こんぱるりゅう)能楽師の山中一馬さん(62)の協力で実現した。山中さんは「能面は変身する道具。彫刻として作家の想像力が表現されている。ぜひ『本物がどういうものか』感じてほしい」と来場に期待する。

月曜休館。午前10時~午後5時45分(最終日は午後3時)。3月4日には山中さんが講師を務めるワークショップ「能楽入門」(参加費2千円)が同館で開かれる。参加の問い合わせは同館(電)029(228)1781

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