土器文様のバッグ好評 鹿嶋市どきどきセンター 児童が発案、グッズ販売

茨城新聞
2020年7月1日

 鹿嶋市内の遺跡調査や文化財を管理する「市どきどきセンター」(同市粟生、原久雄センター長)が販売しているオリジナルグッズが好評だ。グッズは土器文様のバッグで、地域の小学生からの要望で実現。同センターの職員は「広く鹿嶋の歴史を知ってもらうきっかけになれば」と語った。
 
 販売しているのは、土器の文様が描かれたトートバッグ(税込み500円)。大きさは縦36センチ、横37センチ、まち12センチ。中央部には、同市宮中の片岡遺跡から出土した縄文土器の文様が大きく印刷されている。同センターによると、土器は縄文後期(約2500~3千年前)に作られ、完全な形を保っている貴重な出土品という。
 
 このほか、同センターのロゴマークや、「市文化財愛護かるた」(市文化財愛護協会)の一句「ひろった土器にも鹿島の歴史」をローマ字で印字してある。
 
 グッズ販売を要望したのは、同センターが毎年実施する「鹿嶋こども歴史探検隊」参加者の市立三笠小5年の川名輝さん(10)。川名さんは、多くの博物館で販売しているオリジナルグッズが同センターにはないことに気が付き、5月下旬、同センターに来館して「鹿嶋市の出土品を使ってグッズを作ったら良いのでは」とアイデアを伝えた。
 
 川名さんの要望を受けた同センターは、約2週間でバッグのデザインを完成させて発注。SNS(会員制交流サイト)やチラシで事前予約を呼び掛けたところ、販売開始日の6月23日までに200個以上の申し込みがあった。
 
 反響を知った川名さんは「本当にうれしい。また提案してみたい」と笑顔で話した。バッグは通学の際に利用しているという。
 
 バッグのデザインを担当した同センターの立原遼平さん(27)は「地域の歴史的コンテンツを日常で使ってもらうことが、市の歴史のPRになると再認識した」と話した。
 
 トートバッグの申し込み、問い合わせは同センター(電)0299(84)0778。

地図を開く 近くのニュース