電子さい銭 日本人もOK 日光二荒山神社 2月から「ペイペイ」導入

下野新聞
2019年1月31日

 【日光】全国に先駆けてさい銭の電子化を図った日光二荒山神社が、スマートフォン決済サービス「ペイペイ」を追加導入することが30日、分かった。2月初旬から運用を始める。現状の電子さい銭は中国人向けの決済サービスでしか利用できず、ペイペイの導入で日本人も使えるようになる。同神社は昨年、日本人向けに別のサービスを導入しようとしたが、利用審査に通らず断念していた。

 ペイペイはソフトバンクとヤフーによる決済サービス。これを使って買い物すれば事実上2割引きになるキャンペーンを展開したことで注目を集めた。

 境内各所の電子さい銭の案内看板にペイペイのQRコードを貼付。参拝者はスマートフォンの専用アプリで読み取り、さい銭の電子決済をする。金額は自由に決めることができる。

 このサービスを使った寄付行為が禁止されているため、同神社は電子決済に対する「お礼」として、祈りを込めた小分けの福米を参拝者に授与する方針だ。

 既に利用審査を通過しているといい、同神社の斎藤芳史(さいとうよしふみ)総務部長は「決済方法の多様化と、普及の拡大が見込まれる電子決済に対応していきたい」と話している。

 同神社は昨秋、中国の決済サービスによる電子さい銭システムを導入。日本人も使える米国アップルの「アップルペイ」と無料通信アプリLINE(ライン)の「ラインペイ」を追加しようとしたが、利用審査を通過しなかった。前例がないことが理由とみられる。