貝合わせ作品展、生越さん「雅の世界」 茨城・大洗 11月23日まで

茨城新聞
2021年10月24日

茨城県大洗町磯浜町の大洗町幕末と明治の博物館で、特別展「雅の世界~生越仁子貝合わせ作品展~」が開かれている。鹿島灘はまぐりをキャンバスに、源氏物語をはじめ人物や植物など、優美で繊細な絵柄の作品が楽しめる。

会場に並ぶのは、貝合わせ作家の第一人者として知られる生越仁子(おごしきみこ)さん=東京都=の作品約300点。同町が鹿島灘はまぐりの産地であることや、貝合わせ教室を開いたことが縁で、数回にわたり、生越さんが同館に作品を寄贈した。

貝合わせは平安時代の貴族の遊びの一つ。江戸時代には豪華な絵が描かれるなど芸術性が高まり、夫婦和合の嫁入り道具としても使われた。近代以降、その風習が廃れる中で、生越さんは約30年かけて再現と普及に努めた。

展示以外にも、貝合わせの作成手順や鹿島灘はまぐりの紹介、体験コーナーなどもある。会期は11月23日まで。午前9時~午後5時。一般500円、中高生250円、小学生100円。水曜休館。(電)029(267)2276。

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