ヒガンバナ見頃 大田原 藤田さん手入れ20年

下野新聞
2021年9月21日

 【大田原】黒羽田町の那珂川河川敷でヒガンバナが見頃を迎えている。同所、藤田六郎(ふじたろくろう)さん(77)が20年間1人で手入れを続けており、花は約270メートルにわたって咲く。藤田さんは「手を掛けてきれいに咲いた花を、多くの人に見てもらい喜んでもらえたらうれしい」と話している。

 藤田さんは20年前から同所に住む。住み始めた当初、那珂川河川敷周辺の景観が殺風景だと感じ、好きなヒガンバナを植えた。自分で購入したり、知人から譲り受けたりした球根を植えたが、雑草の繁茂などで思ったように株が増えなかったという。そのため雑草を刈り、毎年球根を植え替えることで増やしていった。

 現在、花はきれいに並んで咲いている。散歩する人から「きれいに咲きましたね」と声を掛けられることも多く、藤田さんは「その一言がうれしい」と話す。

 「きれいに咲いた花を見るのが楽しみだから、普段の手入れを大変だとは思わない」と藤田さん。4年前から病と闘っているが、「まだ空いている場所もあるので、もう少し株を増やして、体と相談しながら続けていきたい」と話している。

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