1200年前の遺徳しのぶ 日光で伝教大師法要 輪王寺

下野新聞
2021年6月10日

 天台宗栃木教区(約120カ寺院)は9日、日光市山内の日光山輪王寺で天台宗の開祖・伝教大師最澄(さいちょう)の没後1200年の大遠忌(だいおんき)法要を執り行った。県内の同教区の僧侶ら約80人が参列し、最澄の遺徳をたたえた。

 平安時代の僧である最澄は中国で仏教を学び、比叡山延暦寺(大津市)を建て天台宗を開いた。822年に没し、4日で1200年の節目となった。本来は天台宗関係者が比叡山に集まり法要を行う予定だったが、新型コロナウイルス禍のため栃木教区では輪王寺で法要を催した。

 この日は、輪王寺の本堂「三仏堂」で法要を執り行った。厳粛な雰囲気の中、本堂には最澄の掛け軸が掲げられ、僧侶たちが読経や献香などした。

 同教区の村田庸田(むらたようでん)宗務所長(60)は「今までの教えを継承するだけでなく、コロナ禍でできることを一つずつ伝えていきたい」と話した。

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