来月まで新収蔵作品展 さくら市ミュージアム 「令和の風」吹く15点 市出身窪井さん日本画も

下野新聞
2020年6月17日

 【さくら】市ミュージアム-荒井寛方(あらいかんぽう)記念館で7月5日まで、新収蔵作品展「『令和の風』変わるもの 変わらないもの」が開催されている。市出身の日本画家窪井裕美(くぼいひろみ)さん(36)の5作品を中心に、市ゆかりの荒井寛方や宇都宮市ゆかりの故松本哲男(まつもとてつお)さんら11人の15作品が会場に並ぶ。

 窪井さんは小学校時代、社会科見学で同館を訪問。展示されていた絵画に感銘を受け、日本画の道に入った。東京芸術大大学院在籍時代から再興院展、春の院展に入選。同大学院美術研究科日本画後期博士課程を修了し、現在は日本美術院院友として活躍する。

 今回は2010年制作の「夜話の森」から18年の「夕凪(ゆうなぎ)の色」までを展示している。16年の再興第101回院展出品作「garden」(縦170センチ、横215センチ)は、夕暮れの草木の中にたたずむストール姿の女性を表した。

 同作品を前に窪井さんは、「懐かしく温かみのある夕方の時間が好きで、好きなピンクの背景とした。右上から左下に向かう何層かの斜線が見せ方の流れを作っています」と説明。「女性のストールを際立たせ、あえて平面的に描くことで、全体の空気感が面白い見え方になったと思います」と続けた。

 同館は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館していたが、2日に再開した。来館は県民限定を条件としている。月曜、第3火曜休館。(問)同館028・682・7123。

地図を開く 近くのニュース