塩原 雪山 散策 体験! スノーシューハイク 一歩一歩 冬の自然満喫

下野新聞
2020年1月20日

 【那須塩原】塩原の雪山を散策し、ゆったりと自然を楽しむ「明神岳スノーシューハイク」が18日、湯本塩原のハンターマウンテン塩原で行われた。初心者でも楽しめると評判の「スノーシューハイク」。「運動が苦手でも冬のアクティビティを楽しみたい」と思い立った記者が参加してみた。

 ゲレンデ奥の散策コースの標高は約1600メートル。気温は氷点下5度。手袋からうっかり手を出すと、指先から冷たくなっていくのが分かる。ゲレンデから離れた雪山は眼前に真っ白な空間が広がっていた。

 「スキーなどの経験がほとんどないのですが…」「むしろ、初心者の方に興味を持ってほしいんです」。イベントを企画した市内のガイド会社「BanzaiTrek」の菊地信宏(きくちのぶひろ)代表(45)は笑顔で応えた。

 スノーシューハイクは西洋かんじきを履き、浮力を使って歩く雪上散歩。特別な技術が必要なく、誰でも楽しめるのが魅力だ。

 午前10時50分。長さ約50センチのスノーシューを履き、早速出発。足を上げると少し重いが、足首は自由に動くため歩きやすい。柔らかい雪を踏むとサクサクと、固まった雪を踏むとギュッと締まる音がして楽しい。ブーツで歩くと股下まで沈んでしまう場所でも、どんどん進むことができた。

 「風紋ができています」。菊地さんが指したのは波状に固まった雪。風が吹いてできたとされ、まるで彫刻作品のようだ。さらに進むとウサギの足跡、かさの直径20センチほどのサルノコシカケも発見。木々から出た、ほんのり赤く染まった冬芽も見ることができ、雪山の自然を満喫した。

 「焦らないで大丈夫」。時折掛けられる優しい声に励まされながら、山頂へ到着。高さ50メートルほどの斜面を1時間弱かけ、ときに真っすぐ、ときに蛇行しながら登った。話しながら歩けるちょうどいいペースだった。展望台からは日光、矢板、大田原の白く染まった山々が広がる。心地よい疲労感とともに、絶景のご褒美をもらった気分。達成感に包まれた。

イベントは2月8、9日、3月14、15日にも開催する予定。内容は参加人数、天候などによって変わる。料金は傷害保険料、スノーシュー利用料など込みで6500円。(問)菊地さん090・4676・4222。

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