《上州百景(50)県境》数々の偉人も越える 三国峠
上毛新聞
2017年10月13日
坂上田村麻呂、弘法大師、伊能忠敬―。「三国峠を越えた人々」と彫られた石碑がみなかみ町と新潟県湯沢町との県境にあり、偉人が名を連ねる。
両町を結ぶ三国トンネルの各出口付近は登山口があり、古くから街道として利用された旧道が残る。峠には県境をまたぐように御阪(みさか)三社神社が建ち、旅人を見守ってきた。
みなかみ町教育委員の利根川太郎さん(67)によると、碑にその名がある上杉謙信は新潟から10回以上、峠を越えて関東を攻めた。与謝野晶子は文人らと旅した際、峠や周辺の自然を詠んだ短歌を約30首残した。
今も三国山や平標(たいらっぴょう)山を目指す多くの人が峠を通る。高崎市から夫婦で登山に訪れた錦沢篤志さん(40)は「かつてはどのように峠を越えたのだろう」と思いをはせ、一部に残る石畳を歩いていった。
(大橋周平)
【撮影ポイント】ISO500、160分の1秒、絞り16。広角レンズを使い石碑の存在感を強調しつつ、鳥居や山を入れた。影になっていた石碑だけにストロボの光を当て、文字が浮き出るように撮影した。
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