浅間山麓6キロ体感 トレッキングコース完成 長野原

上毛新聞
2018年6月5日

長野原町が整備してきた浅間山麓のトレッキングコース「スカイロックトレイル」が完成した。発着点となる町営浅間園で3日、開通記念式典が開かれ、関係者が噴火によってできた特有の地形や自然を体感できる全長約6キロ、高低差約300メートルのコースの誕生を祝った。町民を対象にしたデモツアーも行われ、約60人が山歩きを楽しんだ。
1108(天仁元)年の噴火で形成された「上(かみ)の舞台溶岩」や1783(天明3)年の噴火でできた「鬼押出し溶岩」をたどるコースで、火山特有の景観や、標高によって異なる植生の変化を楽しめる。一般公募により、同町の会社員、松本直幸さん(45)が考案したコース名に決定した。
同町と嬬恋村にまたがる浅間北麓地域は2016年、地質的な見どころが多い自然公園「日本ジオパーク」に認定された。町は環境省や村と協議を重ね、基礎調査や測量、整備工事などを進めてきた。今後、トレッキングコースを通じてジオパークの価値を広くアピールする。
式典で萩原睦男長野原町長は「力を合わせて素晴らしい自然の魅力を発信し、浅間山北麓ジオパークを盛り上げたい」と述べ、浅間山ジオパーク推進協議会長を務める熊川栄嬬恋村長は「浅間山の知名度は抜群。世界のジオパークを目指したい」と強調した。
デモツアーは4時間の行程で、参加した女性(73)は「付いていけるか不安はあったが大丈夫だった。鬼押出し溶岩が止まっている場所は絶景」と感激した様子だった。
今後はガイドの同行を条件に、5人以上からの利用を受け付ける(小学4年生以下は付き添いが必要)。料金は大人千円、小中学生500円。問い合わせは同園(☎0279・86・3000)へ。

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