スカイツリー農場 サツマイモの苗植え JAなめがた

茨城新聞
2016年5月22日

東京スカイツリーに隣接する、東京都墨田区の大型商業施設「東京ソラマチ」の屋上農園で21日、JAなめがた(行方市麻生、棚谷保男組合長)のサツマイモ「紅優甘(べにゆうか)」の苗植え会が開かれた。5年目を迎える人気の農業体験会で、全国約500組の応募から選ばれた50組約150人の消費者が参加。年々応募者が増え、遠くは京都府からの参加も。棚谷組合長は「思った以上に行方、茨城の農業のPR効果がある」と手応えを感じている。

苗植え会は2012年にスタート。サツマイモの菓子製造・販売を手掛ける白ハト食品工業(大阪府守口市、永尾俊一社長)の東京ソラマチ出店を機に、屋上緑化も視野に農園を造成。取引のあるJAなめがたと協力して苗植え会を行うようになった。苗植え会は同社の「おいも株オーナー制度」の一環で、両者が連携して昨年10月に行方市宇崎にオープンした体験型農業テーマパーク「なめがたファーマーズヴィレッジ」でも同制度の催しが行われている。

“スカイツリー農場”での苗植え会では、子どもたちが210本の苗を楽しそうに植え、大学イモを使ったスイーツ作りにも挑戦した。棚谷組合長のほか、永尾社長、本県の山口やちゑ副知事、鈴木周也行方市長も参加した。

観光地として人気を誇る東京スカイツリーそばでの農業体験イベントは、行方市と本県の農業PRに着実に効果を上げている。棚谷組合長は「商談会で『スカイツリーに畑を持っている』と言うと相手は驚き、インパクトを与えられる。お客さんも畑の写真を撮ったりしている」とPR効果を強調した上で「生産部会や県、白ハトなどそれぞれ思いがマッチングした結果」と話した。

屋上農園はJAなめがたの職員が管理。収穫は9月下旬から10月上旬に行われる予定。

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